09.16
2015
業務用エレベーターから降りたゲストが最後に向かうのは、ホテル見学ツアーのお土産が並ぶ、タワー・オブ・テラー・メモラビリアです。今ではお土産屋となっていますが、ホテルハイタワーがホテルとして現役だったころは、また別の施設でした。

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 ホテル見学ツアーに参加しないゲストも入れます。

業務用エレベーターを降りたゲストは、ホテル見学ツアーのお土産を取りそろえたショップ、タワー・オブ・テラー・メモラビリアへと向かいます。通路の途中にある扉には、ワインセラーや冷蔵室といった文字が書かれています。ここはホテルの従業員しか入れないスペースだったのですね。通路が何となく殺風景なのにも納得がいきます。

ここは元々、ラジャのプールと呼ばれたホテルのプールでした。当時、アメリカのホテルとしては初の、そして唯一の屋内プールで、片隅には、このショップが昔プールだった頃の様子が描かれています。ハイタワー三世はこのプールをインド風にデザインしました。

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 ハイタワー三世が水着を着て、美女たちに囲まれて立っています。

絵の下に書かれているように、こちらにはプールの他にサウナやマッサージルーム、理髪店といった様々な施設がありました。

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 現在は開かないマッサージ室の扉。奥の扉の先にはジムがあったようです。

ホテルの見学ツアー中に撮影された写真を注文するカウンターの奥には、ハイタワー三世がインドで収集した芸術品が飾られています。また、壁にはプールに入ったハイタワー三世とゲストの写真や、彼のインド探検の様子を記録した写真が何枚も展示してあります。

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 棚に並べられたハイタワー三世のコレクション。 

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 ラジャのプールの写真。この写真の上側に描かれた説明文は以下の通り。
  The Rajah's Pool - Hotel Hightower - Manhattan, New York - 1895

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 インド探検の際、ムンバイで蛇使いを習うハイタワー三世。説明文は以下の通り。
  Harrison Hightower learns the art of Snake Charming, Bombay, India, 1884

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 輿に乗ったハイタワー三世とスメルディング。輿にはHIGHTOWER EXPEDITIONの文字とハイタワーの紋章が書かれている。説明文は以下の通り。
  Harrison Hightower traveling through Delhi in a Palanquin

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 ハイタワー三世と執事のスメルディングとカシミヤの大男。デリーの宮廷で撮られたもののようだ。説明文は以下の通り。
  Harrison Hightower and his valet Mr.Smelding with Giant Cashmere guards at the Durbar. Delhi, India 1884
 画像の右奥側の写真にはハイタワー三世と托鉢僧、僧の猿が写っています。

かつてラジャのプール&スパだったタワー・オブ・テラーメモラビリアは、ハイタワー三世を描いた大きな4枚の壁画が店内をぐるりと取り囲んでいます。この壁画は彼のインド探検の様子をヒントにして描かれたようです。ちなみにラジャのプール&スパの“ラジャ”とは“王”という意味。壁画の中には、まるで王のようになったハイタワー三世の姿が描かれています。

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 ハイタワー三世がガンジス川の水で体を清めている様子が描かれています。お供のスメルディングはハイタワー三世のローブが濡れないよう、手で持っています。

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 マッサージを受けるハイタワー三世。大勢の女性が貢物を献上しており、スメルディングがそれを数えているようです。

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 プールの周囲のタイルにはプール利用上の注意書きが書かれたものもあります。

ショップの出入り口近く、現在はお土産で埋もれている場所は、実はかつてプールの飛び込み台でした。商品が並べられて一見すると棚のように見える場所は、飛び込み台の階段だったのですね。そして店内の床、板張りの部分は元々プールだったところで、名残りがよく分かります。

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 飛び込み台はハイタワー三世も愛用していました。

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 飛び込み台の両側に飾られた象の飾りは、真鍮製でハイタワー三世がインド探検から持ち帰ったものです。

ラジャのプール&スパについての説明は以上です。

ここまで数回に分け、ホテルハイタワーを巡ってきました。「建築的にも芸術的にもたいへんに価値の高いこのホテルハイタワーを、是非私たちの手で後世に残していきましょう。」とはニューヨーク市保存協会会員の方の言葉。確かに、調べてみるとホテルハイタワーの外観や内装だけでも、かなりの作り込みがあることが分かります。それに個性的な登場人物たちが加わり、タワー・オブ・テラーの濃密な物語が紡がれているのです。
東京ディズニーリゾート随一の濃さのBGSを持ったタワー・オブ・テラー。今回紹介した内容の他にも、このアトラクションにはまだまだ細かな設定が眠っています。スリルライドの面だけでなく、こうした部分にも目を向けると、世界観の奥行きがぐっと増し、タワー・オブ・テラーをさらに楽しめるのではないでしょうか。

最後になりますが、私の細かな質問にも答えてくださったニューヨーク市保存協会会員の皆様、ありがとうございました。

【参考】
・講談社「MY FAVIRITE SHOP 東京ディズニーシー パークに行くならこのお店」『Disney Fan』2007年4月号(通号170)
・「TOT1899.comのまとめ」それはむずかしい http://itsnoteasy.blog93.fc2.com/blog-entry-104.html 2015年8月29日アクセス
・ニューヨーク市保存協会会員の方の説明
comment 2
コメント
全ての記事、じっくりと読ませて頂きました…
いつも何も知らないで乗っていたアトラクションのひとつだったので…ここまで奥が深かったとは知りませんでした。

とっても面白かったです!次回乗るとき、思い出しながら違う視点からでも楽しめそうです(*´`*)
める | 2015.09.18 00:45 | 編集
>める さん

コメントありがとうございます。

タワー・オブ・テラー及びその周辺がTDRで一番BGSが濃ゆい場所でしょうね~。
他の施設との関連もありますし、調べきれずにここで紹介できなかったこともたくさんあります。
是非作り込みの方も楽しんでみてください(^^)
コンコロ | 2015.09.26 21:43 | 編集
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